ビジネスにおいて、「結論から話せ」ほどよく言われる技術はないだろう。

そして、よく言われるけど実践できないスキルNo.1でもある。

実際、文章でも今書いてるような「前置き」を人は書いてしまいがちだし、必要と感じてしまう。

メールでも「いつもお世話になっております、〇〇です。この頃暑くなってきましたがいかがお過ごしでしょうか。」なんて時候の挨拶を入れてしまう。

人によっては「そんな事はいいからさっさと要件を話せ」と思うだろう。


なので、タイトルの疑問に関しての結論をさっさと書く。

「結論から話す」とは「『相手にやってほしい行動』を話す」ということだ。

相手にやってほしい行動とは、資料を確認することだったり、相談に時間を割くことだったり、何かしらの仕事をすることである。

重要なのは「行動」。名詞でも形容詞でもなく動詞だ。「〇〇してほしい」が最初に来なければならない。

なぜか?それは、行動こそが相手にとって最も関わり深いものになるからだ。

行動することが、最も時間を消費することである。時間を最も気にする現代人、自分の時間に関することを気にするのは自然なことだろう。


結論から先に話さない場合、話の流れとしては前置き・目的・根拠そして結論である。結論から話せとは、そうした前置きから根拠までをすっ飛ばして結論だけ話すことである。

だが、前置きから結論まで筋道立てて話したほうが、相手には理解が早そうにも思える。実際、論文には(要約はあれど)前置き・目的・根拠そして結論という流れがある。

どうして、結論から先に話したほうが良いのか?

それは、仕事において前置き・目的・根拠を推測できる場合があるからである。

例えば、資料作成についての相談をお願いしたい場合、資料作成の仕事を上司から任されていれば、すでに「資料を現在作成している」という前置きと目的は、自分と上司で共有されている。

加えて、わざわざ上司のもとに行くということは、資料作成が終わったか、資料作成において何かしらトラブルがあったかの2択しかない。後者の場合、「資料作成において困っている」という根拠も上司側で推測できる。

すなわち、前置き・目的・根拠の3段階を、上司はあらかじめわかっている状態になる。

わかっていることについて時間を割くのはロスであることは言うまでもない。

「〇〇してほしいのですがよろしいですか?」「いいよ!」で終わるのがベストなのである。

もちろん、結論だけでは上司が納得して行動してくれない場合もある。〇〇してほしいのはなぜ?と聞かれる場合もある。それはそれでいいのだ。

大事なのは、前置き・目的・根拠に割く時間を無くせる「可能性」。少しでも時間を短縮できる可能性を考えるのが大事なのである。


結論から話すべきもう1つの理由としては、「結論なしに根拠を話されても、根拠から結論のつながりが妥当かどうかわからない」からだ。

例えば、「AはBである」「BはCである」「CはDではない」という根拠を挙げたとする。しかし、この根拠から導かれる結論は色々ある。「AはCである」とか「BはDではない」など。

もしかしたら、導いた結論が間違っているかもしれない。さっきの根拠から「AはCである」と言ってしまう可能性もある。そうなると、今まで根拠を聞いていた時間は何だったのだとなる。しかも、この場合「CはDではない」という根拠は結論の導出において意味を持たない。

ちょうど、洗濯機の話を延々とされた後に「だから、ハンバーグはおいしいですよ」と話されるようなものだ。今までの洗濯機の話は何だったのかとなる。

それならば、結論からまず話し、それから根拠について話を進めれば、途中で「その根拠は違う」「根拠が違うのだから結論も違うのではないか?」と建設的な議論ができる。


それから、これは相手側ではなく自分にとってのメリットなのだが、結論を念頭に話を考えることで「自分のやるべきことが明確にできる」メリットがある。

人間、何をすべきかわからないまま行動しているケースがある。

何のために資料を作っているのか?何のために資料を見せるのか?

趣味ブログのような場なら、好奇心に応じて書いている、でいいだろう。

しかし、仕事においてはそうはいかない。最終的には利益につながるような行動が求められる。

結論から考えることで、自分がやっている(やろうとしている)行動が本当に目的に沿っているのか考えることができる。




「結論から話せ」と言われると、どう話せばいいかわからなくなる。

しかし、簡単に言えば「相手に何をしてほしいか先に伝える」ことである。

結論から話すことが、相手のより良い理解につながり、相手の時間を奪わないことにつながるだろう。
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